JAFからのご案内 Information
「後部座席は安全か」−後部座席シートベルトの効果と必要性を検証

 JAF(社団法人日本自動車連盟)は4月19日、茨城県つくば市の日本自動車研究所で、車と車を衝突させる「JAFユーザーテスト」を実施しました。
 今回のテストは、車の後部座席シートベルトの必要性とその効果を検証するため、「出会い頭の事故」を想定した「車対車」の衝突テストで、国内では他にあまり例を見ないテストです。
 実際には、直線の道路が直角に交差する交差点での出会い頭事故を想定し、時速22.5kmで走行するセダン(白、トヨタ・セルシオ)に時速45kmで走行するミニバン(シルバー、トヨタ・ノア)を衝突させるものです。(各車両の条件は別表を参照)

写真:衝突の瞬間1
 

 機関誌「JAF Mate」とホームページでの見学申し込み(抽選制)にご応募いただいた方々をはじめ、一般見学者、報道陣が固唾を飲んで見守る中、セダンとミニバンは激しく衝突、凄まじい音が響き渡りました。
 その衝突の瞬間、セダン側面の窓ガラスが飛び散ると同時に中央の柱(Bピラー)が曲がり、ミニバンもフロント部分を大きくへこませながら、セダンを数メートル押し出した格好で停止しました。その衝撃に静まり返る実験場――。
 数十分後、会場に設置されたモニターに高速度カメラで撮影された車内の様子が映し出されました。それは、シートベルト非着用のダミーが前席のシートバック(背もたれ)に激しくぶつかり、さらに運転席後ろの柱(Bピラー)にぶつかるという目を覆いたくなる痛ましい映像。見学者の方は言葉少なく、その映し出される映像を見つめていました。
 また、ミニバンの2列目中央に着座の6歳児ダミーは、前方に投げ出されはしないものの、自身の脚に頭をぶつけるほど上体が大きく前屈しました。

写真:衝突の瞬間直前 写真:衝突の瞬間2

 このテストから、後部座席でもシートベルトを着用する必要性とその効果が実証できました。せっかく運転席と助手席でシートベルトを着用していても、事故の場合、後部座席でシートベルトを着用していない場合は、前席の乗員にも大きな損傷を与えることが過去のテストからもわかっています。また、シートベルトをしていない場合、車外に放出される危険性も高まります。
 昨年JAFと警察庁が行った調査では、後部座席のシートベルト着用率は、依然として低く(一般道路で7.5%)、JAFはこれからもJAFユーザーテストや各種調査のデータを機関紙「JAF Mate」や、ホームページを通じて、広く国民に呼びかけていく予定です。

■JAFホームページ 「JAFライブラリー
  シートベルト、チャイルドシートに関する調査や啓発リーフレット、衝突テスト映像などがご覧になれます。(今回の衝突テストの映像は後日公開いたします。)


■ 別表 ■
項目 セダン(被側突) ミニバン
車種 塗色・白、トヨタ・セルシオ 塗色・シルバー、トヨタ・ノア
速度 時速22.5km 時速45km
運転席 男性ダミー(175cm、78kg)、3点式ベルト着用 男性ダミー(175cm、75kg)、3点式ベルト着用
助手席 乗車なし 乗車なし
後部座席
(運転席後ろ)
男性ダミー(175cm、78kg)、3点式ベルト着用 女性ダミー(145cm、45kg)、3点式ベルト非着用
後部座席
(中央)
乗車なし 6歳児ダミー(120cm、22kg)、学童用シート使用、2点式ベルト着用
後部座席
(助手席後ろ)
男性ダミー(175cm、785kg)、3点式ベルト非着用 女性ダミー(145cm、45kg)、3点式ベルト着用