JAFは、2013年9月19日(木)〜21日(土)、FIA(国際自動車連盟)に加盟するアジア・太平洋地域(地域2)の自動車クラブを対象に、安全運転講習会の講師を養成するための研修会を実施しました。

今年で4回目となった同プログラムは、国連「交通安全のための行動の10年 2011-2020」キャンペーンの趣旨に賛同するJAFの活動の一環として、警察庁、国土交通省および日本自動車工業会(自工会)の後援ならびに、自動車部品サプライヤーのボッシュ株式会社、株式会社アドビックス、コンティネンタル・オートモーティブ株式会社の協力のもと、6つの国と地域から9名の自動車クラブ職員の参加を得て開催しました。

PDF世界交通安全委員会のレポート(2009年5月発行:3.7MB)によると、今後、経済発展に伴い東南アジアおよび西南アジア等の国々において交通事故被害の激増が懸念されています。JAFは、これからも自動車先進国の自動車ユーザー団体として、今後交通事故死傷者の増加が予測される東南アジア諸国などの交通安全に貢献する活動を展開していきます。

平成25年度 FIAアジア・太平洋地域安全運転講習会講師養成研修会 内容

1日目:
日本の道路事情や道路利用者のマナーの良さを観察してもらうほか、高速道路上の高度道路交通システム(ITS)を紹介する目的で、東京都および千葉県内の交通事情視察を実施しました。併せて、JAFのロードサービス受付・指令システムや車両装備など、道路環境を安心・安全に支える体制を視察しました。
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ロードサービス車両や受付・指令システムの説明に熱心に耳を傾けている参加者

2日目:
JAF関東本部において講義を実施。
FIA地域2クラブの関心度が高い、子どもなどの交通安全について各国・各クラブの取り組みも情報共有しました。JAFも本部における交通安全活動全般を紹介した他、外部からは警察庁より交通警察活動や上記テーマについての取り組みについて、また自工会より交通安全に対する自動車メーカーの技術的な取り組みについてそれぞれプレゼンがありました。
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    JAF久米専務理事より挨拶
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    プレゼンするスリランカ自動車協会
    ダミカ・アティゲール氏
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    プレゼンに真剣に耳を傾ける参加者
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    積極的な意見交換も行われました
3日目:
千葉県成田市の日本自動車大学校に移り、JAFが国内で実施する講習会のカリキュラムについての説明の後、いくつかの内容について実車を用いて体験した他、自動車部品サプライヤー3社の協力によるABS搭載/非搭載バイクなどのデモンストレーションなどの見学を行いました。
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    信号システムを用いたとっさの判断力を
    確かめる衝突回避訓練
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    滑りやすい路面でABSの搭載・非搭載の
    効果を確認
写真9:集合写真

参加自動車クラブコメント

  • 写真:Mr. Ashraful ISLAM アシュラフル・イスラム氏

    Mr. Ashraful ISLAM アシュラフル・イスラム氏
    【バングラデシュ自動車協会(AAB)】

    バングラデシュでは98%が日本の車。運転しやすく信頼感が高いと人気だが、セーフティトレーニングの認識が低く、事故が多いのが現状だ。政府と協力し、安全運転の意識を高める必要がある。また、JAFの活動を参考とし、当協会の取組みに取り入れていきたい。

  • 写真:Mr. Mohamed Fauzan Bin MUPAAD モハメド・ファウザン氏

    Mr. Mohamed Fauzan Bin MUPAAD モハメド・ファウザン氏
    【マレーシア自動車協会(AAM)】

    2回目の参加。今回はESCが体験できたのがよかった。マレーシアは雪はないが、モンスーンにより路面が滑りやすくなることがあるし、未舗装路も多いので横滑りに有効なESCは役に立ちそうだ。トレーニングでは、JAFの使っている滑りやすい路面を再現するシートを参考にしたい。

  • 写真:Mr. Admi Shahrul Bin Ahmad SAFFIAN アマド・アフマド・サフィアン氏

    Mr. Admi Shahrul Bin Ahmad SAFFIAN アマド・アフマド・サフィアン氏
    【マレーシア自動車協会(AAM)】

    今回の講習会は内容構成がよく、興味深かった。現在、マレーシアでは登録車数の半数以上がモーターサイクルである。モーターサイクルに搭載されたABSの安全性が確認でき、有効であると実感できたことが、特に印象に残った。

  • 写真:Miss Aileen Uy MAPPALA アイリーン・マパラ氏

    Miss Aileen Uy MAPPALA アイリーン・マパラ氏
    【フィリピン自動車協会 (AAP)】

    子どもたちの交通事故を減らしたいと思い、今回参加しました。JAFのドライバーの死角についてのカリキュラムは自国でも活用できそうだ。フィリピンは左ハンドルなので、右側後方から近づいてくるバイクに気づきにくい。また、他の国の方々と交流ができ、他国の交通安全事情などについての意見交換ができたことは良かった。

  • 写真:Mr. Lau Wai Hang ワイ・ハン・ラオ氏

    Mr. Lau Wai Hang ワイ・ハン・ラオ氏
    【香港自動車協会(HKAA)】

    ABSやESCは知っていたが、初めて体験し、その機能に驚いた。プリクラッシュブレーキシステムは有効だが、頼りすぎるとドライバーの運転感覚を鈍らせるのでないかと、少し懐疑的な部分もある。まずはしっかりした運転技術を身につけ、安全確認などを怠らないことが大切だ。

  • 写真:Mr. Terrence Fergus GREENE テリー・グリーン氏

    Mr. Terrence Fergus GREENE テリー・グリーン氏
    【香港自動車協会(HKAA)】

    ABSなど、最新の有益な機能を効率よく学ぶことができた。技術の発達により、死亡事故が減ることを願う。実際、香港でも車の機能向上により、事故が減り、死亡者や負傷者が減っている。

    ただ、香港の交通マナーはまだこれから、日本のように譲り合いができていない。

  • 写真:Mr. Rohan Bhaskar DANGLE ローハン・ダングレ氏

    Mr. Rohan Bhaskar DANGLE ローハン・ダングレ氏
    【西部インド自動車協会 (WIAA)】

    ドライバーに有益な情報が得られた。交通事故を未然に防ぐ行動を理解するトレーニングは、一般ドライバーが日々の運転に活かせる内容であり、また運転をしない家族の安全をどう守るかなどを教えることにもつながる。

  • 写真:Mr. Abdul Wadood Mhamed Sarwar KHAN アブドゥル・カーン氏

    Mr. Abdul Wadood Mhamed Sarwar KHAN アブドゥル・カーン氏
    【西部インド自動車協会 (WIAA)】

    インドでは人口も多いため、車の登録車数も多く、道は大混雑している。しかし、一般ドライバーや市民の交通安全教育は進んでいない。混雑した状況の中で運転するため、特に女性ドライバーは前屈みになりがち。事故の際、大きな負傷につながることも多い。今回、正しい運転姿勢がなぜ大切なのかという指導法を知ることができてよかった。インドでの早期ABS普及を願うとともに、その際には今回の講習が役に立つと思う。

  • 写真:Mr.Dhammika Attygalle ダミカ・アティゲール氏

    Mr.Dhammika Attygalle ダミカ・アティゲール氏
    【スリランカ自動車協会(AAC)】

    スリランカでは、通行車両の約半数がオートバイ。車よりも免許が簡単に取得でき、安価に取得できることから若年層を中心に浸透しているが、ヘルメットを着用しない人や、無理な割り込みをする人が多いため、事故による死傷者が増える一方である。

    スリランカでは、免許の更新制度はないが、交通事故を減少させるため改善に向け動いているところであり、今回、ディスカッションで共有したアジア各国の免許制度の違いは興味深かった。

参加者:
6つの国と地域より9名
バングラデシュ、スリランカ、マレーシア(2名)、フィリピン、香港(2名)およびインド(2名)
(過去の参加実績)
  1. 平成24年度(第3回):バングラデシュ、スリランカ、インド、インドネシアおよびシンガポール
  2. 平成23年度(第2回):カンボジア、インドネシア、マレーシアおよび韓国
  3. 平成22年度(第1回):インドネシア
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