9. 自然がおりなす現象 やっぱり自然の力は偉大です

1. 海と関係が深い現象

 朝日が昇ったり、夕陽が沈んだり、恋が始まったり終わったり、メッセージの入ったビンが流れてきたり???・・・そんなことばかりが海ではありません。特定の時期や条件下で見られる海と関係のある現象をとりあげてみましょう。

 

○不知火(しらぬい)
 旧暦の8月はじめにあたる9月中旬ころの夜に熊本県の八代海(不知火海ともいいます)でまれに見られます。昼間暖められた海面近くの空気が急激に冷やされてレンズのような役割をして、漁船の漁火(いさりび)などが屈折し幾筋にも見えたりするそうです。

 
○波の花(潮の花)
 冬の日本海の風物詩とも言える現象です。冬の波が高く風も強い日、海水の中のプランクトンが磯にドド〜ンとぶつかり空気と混ざり合って波打ち際に泡立つことをこう呼んでいます。ときにその泡が風に舞って幻想的な風景を演出します。能登半島の輪島周辺(石川県)や佐渡(新潟県)、長門周辺(山口県)などなど条件が整えば日本海側の各地でお目にかかることが出来ます。「冬の日本海」が前提条件ですのでドライブで見に行く場合は道路の凍結や積雪などに十分な注意が必要ですね。
輪島の海に現れた波の花
輪島の海に現れた波の花(写真提供:輪島市漆器観光課)

○蜃気楼(しんきろう)
 この現象は比較的有名ですから耳にしたことがある方が多いかと思います。季節や大気の温度などの条件によって見え方はいろいろあるようですが、海をへだてたその先に実際にある街並みや船などの上や下に反転した像や縦長に伸びた像が現れる現象です。蜃気楼は何と言っても富山湾(富山県)が有名で、11〜5月ころの間(冬の方が多く見られるようです)しばしば見ることが出来ます。遠い景色を眺めることになりますので双眼鏡なんか持っていくとより楽しめるかと思います。

 

○うず潮
 これまた有名ですね。海峡など潮流が狭くなるところで潮流の早さや潮位に差が出来ることにより潮が渦を巻きます。鳴門海峡(徳島県)のうず潮は言うまでもないくらい有名ですね。春や秋の潮の干満が大きい「大潮」の時には直径20mくらいになるものもあります。観光船(うずしお汽船=JAF割引協定施設)が出ていますので間近で迫力のある潮流が楽しめます。鳴門の他には鳴門とともに「日本三急潮」に挙げられている早鞆の瀬戸(=関門海峡 山口県・福岡県)や針尾瀬戸(ハウステンボスの約5km南西にあり上に西海橋がかかっています 長崎県)でもうず潮が現れます。

鳴門のうず潮
鳴門のうず潮(写真提供:鳴門市商工観光課)
 
○海が割れる
 映画がお好きな方は海が割れるといえば「十戒」のモーゼの奇跡のシーンを思い浮かべるでしょうし、海外旅行や演歌が好きな方は韓国南部の珍島(チンド)の海割れを思い浮かべるかと思います。モーゼのいない日本でも海が割れる現象は起こります。潮の干満が大きい大潮の干潮時(場所により「数年に1回」というように不定期に現れる場合もあります)、水深の浅い海域でごく近い距離にある本土と島(あるいは島と島)の間に細長い渡り廊下のような陸地(陸繋砂洲[りくけいさす]、トンボロともいいます)が現れます。川からの土砂が堆積する河口部周辺や、潮流や周辺の地形の関係で砂が集まりやすい場所などによく見られます。陸地とつながった島を陸繋島(りくけいとう)と呼びます。江の島(神奈川県)や西伊豆堂ヶ島(静岡県)の三四郎島、小豆島(香川県)のエンジェルロード、「お芋を洗って食べるお猿さん」で知られる幸島(宮崎県)などでこの現象が見られます。景色がよかったり、潮干狩りなどが出来たりするところがありますが、気がついたら潮が満ちていて陸繋砂洲や島に取り残されたなんてことにならないように気をなければなりません。

2. 太陽と関係が深い現象
ドライブとお日さまは仲良し。

 冬の陽だまりや梅雨の晴れ間はありがたいものですし、夏の日差しはエネルギーや元気の源のように感じる反面、紫外線や暑さにウンザリなんてことも。光と空気が織りなすお日さまの現象について触れてみましょう。

 

○夕焼け
 ほとんどの方が見たことあるかと思いますので、あえて触れるまでもないかもしれませんね。詳しい説明は省きますが、太陽光が私たちの目に届くまでに通過してくる大気の厚みが昼より夕方のほうが厚いために太陽光に含まれる青や緑、昼には見える黄などの光は目に届く前に大気の中で分散してしまい、残ったオレンジや赤色が目に届くために夕陽が濃いオレンジ色に見えるらしいのです。その夕陽が空に映ったものが夕焼けです。自分だけの「お気に入り夕焼けポイント」をお持ちの方もいるかと思いますが、一般には小島が浮かぶ海や高い山などで見る夕焼けはきれいですよね(もともとの景色がきれいなのですから当たり前ですが・・・)。愛媛県の海岸線を走る国道378号は「夕やけこやけライン」という愛称があり、沿道にある「道の駅ふたみ」には夕日をテーマにした「夕日ミュージアム」があります。また長崎県の生月島(いきつきじま)西岸には「サンセットウェイ」、沖縄本島の北谷町(ちゃたんちょう)には「サンセットストリート」という道があります。これらはほんの一例で夕陽や夕焼けを名物にした海岸や道路、宿泊施設はたくさんあります。人間は生まれつき夕焼けを美しいと感じる生き物なのかもしれませんね。

宍道湖の夕景
松江の夕景(写真提供:松江市観光文化課)
 

○サンピラー(太陽柱)
 太陽柱とも呼ばれていますが、空気中の水分(霧など)が凍ってきらきら舞うダイヤモンドダストが発生していないと見ることが出来ない現象です。風のない冷え込んだ晴天の朝や夕方に太陽光がタイヤモンドダストに当たり、屈折して空気中に光の柱が現れます。地面近くから太陽まで光の柱が続いているように見えるので太陽柱と呼ばれており、名寄市(北海道)などでしばしば見られるようです。光源が太陽ではなく街の灯りなどの場合はライトピラー(光柱)と呼ばれます。冷え込み(マイナス15〜20度くらい)がきつくないと現れないので寒さを我慢する気合と防寒対策、気象条件が整う幸運が必要ですね。

サンピラー現象
サンピラー現象(写真提供:名寄市 宗片広亘様 協力:名寄市産業振興課)
 

○丸くない太陽
 海から太陽が昇っていくときに海面近くの太陽が変形して見えることがあります。海水と海面近くの空気の温度差が大きいようなときに光の屈折が起こり、海面に近い部分が伸びて見えたり、四角や楕円やワイングラスの形に見えたりする蜃気楼の現象のひとつです。気がつかない程度の「変形」はかなり起こっているらしいのですが、はっきりとわかる変形は別海町など北海道東部で厳冬期に見られることがあります。「太陽はいつでもまんまるに見えるもの」と強く思い込んでいる人ほど感動できるのではないでしょうか。

ワイングラス型の太陽
ワイングラス型の太陽(写真提供:別海町商工観光課)
 

○グリーンフラッシュ
 めったに見られない(気がつかない)現象ですが名前がカッコイイので取り上げてみました。これも大気による光の屈折の影響なのですが、太陽が沈み切ってしまう寸前のほんのわずかな間、太陽の上端の光が緑色に見える現象です。光の色によって屈折する角度が異なり、赤やオレンジ、黄色などは屈折の加減で目に届かなくなった状態で、緑の光だけ目に届くという瞬間にお目にかかれます。これに蜃気楼の影響が加わると輝きが大きくなったり揺らいだりと変化を見せるそうです。空気が澄んでいる方が見やすいようで、高い山から日没を眺めていて目撃できるケースがあるとか。冒頭にも記しましたがめったに見られないのでこの光を目にした人は幸運をつかむとか真実の愛にめぐり合うといったありがたいいわれがあるそうです。


3. 雪や氷と関係が深い現象
ドライブにとってはやっかいなことが多いですが・・・

 地面にタイヤを接して動くクルマにとって道路にある雪や氷は危険な存在ですが、場所や状況を変えて現れると景色を彩る演出家としての一面も持っています。そんな雪や氷にまつわるいろいろな現象を取り上げてみました。ところで、心洗われるような雪や氷の造形を見に行くドライブは楽しいものですが、当然雪や氷を見に行くわけですから、目的地に行くまでに積雪や凍結がある道路を通らなければならないケースが多いはずです。普段より一層の注意を払ってドライブしないといけませんし、自信が無い場合はドライブを中止する勇気も必要ですね。

○ダイヤモンドダスト
 細氷(さいひょう)とも呼ばれ、歌のタイトルにも使われていたりするのでご存知の方も多いのではないでしょうか。空気中の水分(霧や水蒸気など)が凍った小さな氷の結晶のことを言います。きらきらと舞い落ちる様子はキレイのひとこと。条件としては、水蒸気や霧など「もと」になる水分があることはもちろん、無風に近い状態であること、気温がマイナス15〜20度くらいに冷え込むことなどがあげられます。内陸の寒冷地がこれら条件を満たしやすく、北海道の名寄、富良野や長野県の標高の高いスキー場などで見られることがあります。ダイヤモンドダストに太陽光が当たり屈折するとサンピラー(太陽柱)が、スキー場の夜間照明や市街地の光が当たり屈折するとライトピラー(光柱)が現れます。

 
○樹氷
 その名の通り木々に付着した氷のことを指します。空気中の霧や雲の水分などが木々にぶつかって出来る氷で霧氷(むひょう)の一種に分類されます。厳密にいうと霧や雲が凍って木々につく「氷」のことなのですが、一般的には木々に吹き付けた雪がそのまま付着したものも樹氷と呼ばれています(付着したのが氷か雪かは素人がちょっと見ただけでは区別つかないですしね)。氷や雪がつきやすいトドマツなどの常緑樹があり、霧や雲が多く、強い風が一定方向に吹き付ける山などに出来やすく、それらの条件を満たす蔵王(山形県)の樹氷は有名ですね。アオモリトドマツという木に着く蔵王の樹氷はエビのしっぽのような形が現れたり、さらに成長すると「モンスター」とよばれるずんぐりした形になり、それらがびっしり並んだ山肌(樹氷原)は圧巻です。
蔵王の見事な樹氷原
蔵王の見事な樹氷原(写真提供:山形市観光案内センター)
 

○御神渡り(おみわたり)
 全面結氷した湖にできる一筋の氷の盛り上がりのことを言います。全面に厚く氷が張った湖で、夜の冷え込みにより氷がぎゅっと締まると、氷の裂け目ができます。そして、その裂け目にも周囲より薄い氷が張ります。夜が明け、日中気温が上昇すると、氷がふくらんで裂け目に張った氷の行き場が無くなって上に盛り上がるのです。氷が裂けるときや盛り上がる時に氷のきしむ音が聞こえるとか。厚い氷が張りそれが裂けるほどの冷え込みがあり、日中はある程度気温が上がるという条件が必要で、諏訪湖(長野県)や屈斜路湖(北海道)で見られる程度です。屈斜路湖では年によっては大人の背丈に近くなるほどの大きさの盛り上がりができることもあります。諏訪大社の男の神様が女の神様のもとに通われた跡に氷の盛りあがりができるという言い伝えから御神渡りと呼ばれるようになりました。諏訪湖に御神渡りが出現すると近くの八剱神社の宮司さんが湖上を渡り作物やお天気の吉凶を占っています。ただし諏訪湖においては御神渡りどころか全面結氷すらしない年が増える傾向にあり、このまま地球温暖化がすすんでしまうと将来幻の現象になってしまうかも知れませんね。

屈斜路湖の御神渡り
屈斜路湖の御神渡り(写真提供:弟子屈町商工観光課)
 

○流氷
 テレビのニュースなどでよく取り上げられるのでおなじみの方も多いのではないでしょうか。毎年11月ごろオホーツク海が北から凍結し始めます。ついでサハリンが氷に包まれ、オホーツク海の真ん中に向かって結氷が広がる1月初旬になると、北海道の北東岸に向けて氷が移動を始めます。早いときは時速1〜2kmで、岸に迫ってきます。昨日遠くに見えていただけなのに、1日たったら岸に氷がびっしりなんて年もあるようです。ちなみに北海道に接岸する流氷は海水中の真水の成分が凍った「海氷」で、凍るときにある程度の海水を中に閉じ込めるので、なめると「海水より薄い塩味」がするようですね。ただし、流氷には柔らかい部分や穴があるので、安易に近づくことは危険です。それでも流氷に近づきたいという方は、キチンと装備を整えて流氷の上を歩くツアーなどを利用するか、流氷砕氷船「観光汽船ガリンコ号II」(JAF割引協定施設)に乗って船の上から間近に観察するというのはいかがでしょう。

一面の流氷と観光汽船ガリンコ号U
一面の流氷と観光汽船ガリンコ号II(写真提供:紋別市観光協会)
 
○ゲリラ雪
 物騒なネーミングですが、関東〜関西にお住まいの方は耳にしたことがあるかも知れません。広い意味では突如降る強い雪全般を指す俗語のようですが、ドライブにおいては名神高速の養老サービスエリア、関ヶ原IC(どちらも岐阜県)あたりから八日市IC(滋賀県)あたりまでの区間で降る局地的で予測不可能な突然の雪を指す俗語としてよく使われます。周囲の地形とこの地域に吹く鈴鹿おろし、伊吹おろしをはじめとする複雑な大気の流れが原因で、ドライブにとっては大敵です。短時間に猛烈な雪が降ってくることも多く、雪に対する装備を用意していないと大事故につながったりします。冬にこの地域を通過する場合は天気予報が「晴れ」と予想していても雪に対する心の準備とチェーンなどの装備を整えてから出発しなくてはいけませんね。

4. その他の現象
まだまだあります自然が見せてくれる現象・・・

 ここでは水や雲、空や風などが関係している現象をとりあげてみました。

○気嵐(けあらし)
 字のイメージからすると強い風が吹くような現象を思い浮かべますが、カンタンに言うと海や川から立ちのぼる「霧」の一種のことです。海上や川面の空気が冷え込んで、海水や川の水との温度差が大きくなることにより水面から水蒸気がモワ〜っと立ちのぼります。その水蒸気が冷え込んだ空気に冷やされて霧になり、漂うのが「気嵐」です。冷え込んだ空気と凍結しない海や川があることが条件で、北海道の沿岸の留萌や釧路、内陸部の富良野などで見られることがあります。海の気嵐は海上数kmに渡って立ち込めることもあり、厳冬期の早朝の風景としてカメラに収める写真愛好家の方もいらっしゃるようです。ちなみに夏の海上に立ち込める海霧は空気と海水の役割が逆で(温かい空気と冷たい海水が原因)冬の霧とは区別して気嵐とは呼ばないようです。

 

○肱川あらし(ひじかわあらし)
 「あらし」シリーズ第2弾です。これはその名の通り風を伴う現象で、愛媛県の中南部を流れる肱川で発生する霧を伴った強風のことです。肱川下流域の大洲(おおず)盆地の冷たい空気と宇和灘の海水との温度差が原因で肱川の川面から霧が発生し、その霧が川面を宇和灘に向かって音をたてて吹き下る現象をいいます。冬の早朝に見られることが多く、河口部にかかる赤色が鮮やかな長浜大橋(愛媛県長浜町)が霧の流れに包まれる様子はダイナミックな眺めです(近くに展望公園があります)。歩いて長浜大橋をわたる人にとってはやっかいな強い横風でしかありませんが・・・。見るぶんにはキレイですが、風と霧の中をドライブする場合は十分に注意してください。

肱川あらしと長浜大橋
肱川あらしと長浜大橋(写真提供:長浜町経済課)
 

○朝霧
 早朝に発生する霧の総称ですから、条件がととのえば全国各所で見られますが特に霧が発生しやすい条件を整えているのが、夜間と日中の温度差が大きく、川や湖、海などが近くにある「盆地」です。盆地は周囲を山などに囲まれているため霧が外に逃げにくく、霧が大量に発生したときに周囲の高所から見ると盆地の街並みが柔らかい霧のベールに包まれたかのように幻想的な景色が広がります。温泉でも有名な湯布院(大分県)やカルスト大地に薄く広がる霧が美しい秋吉台(山口県)、中国山地の盆地に位置する三次(広島県)や津山(岡山県)などでよく見られるようです。地上付近まで立ち込める低い霧が発生している時は当然視界も悪くなっていますから、そんな中クルマを走らせる場合は霧が晴れるまで止まって待つか、スピードを控えめに周囲に十分注意を払って慎重に運転してくださいね。

霧の海に包まれる三次盆地
霧の海に包まれる三次盆地(写真提供:三次市商工観光課)
 

○間欠泉(間歇泉)
 一般に一定の時間をおいて周期的にお湯や高温の水蒸気を吹き上げる温泉のことを指しガイザーともいいます。地下で熱せられた温泉水が水蒸気を発生し、その水蒸気の圧力により噴出すると考えられています。観光名所として整備されているところが多くあります。アメリカのイエローストーン国立公園のものが有名ですが火山国日本にもいくつもあり、鹿部温泉(北海道)、鬼首(おにこうべ)温泉郷(宮城県)、川俣温泉(栃木県)、諏訪湖畔(長野県)、別府温泉の龍巻地獄(大分県)などで見ることが出来ます。他の項目で紹介した自然現象は寒いところで見られるものが多いですが、間欠泉は温泉地で見られますから、観光には向いていますね。

しかべ間歇泉公園
しかべ間歇泉公園(写真提供:鹿部温泉観光協会)
 
○カラフルな水の色??
 自然現象と呼べないかもしれませんが、様々な環境問題がクローズアップされる昨今、環境汚染ではなく水に含まれる成分や沈殿物、水中に生息する植物などによって青や緑色に見える水をたたえる湖沼があります。色のバリエーションで有名なのは裏磐梯の五色沼(ごしきぬま 福島県)で、点在する沼ごとにコバルトブルーやエメラルドグリーン、赤みがかったオレンジ色などなど・・・カラフルな色の沼が木々に囲まれてたたずんでいます。点在する沼を巡る遊歩道(自然探勝路)が整備されていますので、ハイキングがてら眺めてみるのもよいでしょう。
 
○その他もろもろ・・・
 春のきざしといえば聞こえはいいですが、中国からはるばる飛んで来るのが黄砂。大陸の黄土が偏西風に乗って主に西日本の日本海側の空を薄い黄色に色づけます。風物詩ではありますが、ドライブにとってはあまりありがたいものでもありませんね。
珍しいものとしては数年に一度、数日間だけ、直接雨水がたまったわけではないのにスギ林の中に突如として水が湧き出して「幻の池」が現れるという現象が水窪町(みさくぼちょう 静岡県)で見られます。大雨の後に現れるようなので、地中の伏流水が地上に出てきたもののようです。数年(5〜9年くらい)に一度出現するという神秘性から神様の休息場所が池になった等々、この池にまつわる伝説がいくつかあるようです。
 また自然環境の指標ともいえるのが琴引浜(京都府)や琴ヶ浜(島根県)などが代表的な鳴き砂(鳴り砂ともいいます)。主成分が水晶(石英)でできた細かい砂を踏むと「キュッ」と鳴ることからその名がついています。砂どうしがこすれて音が出るので、砂浜が汚れて砂の間にゴミなどが増えると「鳴か」なくなります。鳴き砂の浜と称される砂浜は日本にも多くありますが、どこも環境の保全に気を配っているようです。

 どこまでを「自然が織りなす現象」として扱うかは難しいところですが、局地的なお天気や「七不思議」と称されるような自然信仰などと結びついたもの等々を含めると今回のテーマで取り上げたもの以外にもた〜くさんあります。普段の生活では見られない現象や景色を見ることは「ドライブでの観光・旅行」の目的になる場合が多くあります。時と場合によってはドライブの障害となりうる「自然がおりなす現象」ですが、環境に優しい運転を心がけてたまには自然と触れ合うドライブに出かけてはいかがでしょうか。

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