トンネルのヒヤリ!を防ぐ~ヘッドライトの点灯のナゼ?(JAF Safety Light)

「突然対向車が現われた」「気づいたらすぐ後ろに後続車が迫っていた」などなど、トンネル内でヒヤリとした経験がある人は多いはず。今回はヒヤリを防ぎ、トンネルを安全に走行するために必須の「ヘッドライトの点灯」のナゼに迫ります。

ドアミラーに映らない! 見えない非点灯車

サイドミラー写真

「トンネル内ではスモールランプを点けていれば十分だ」なんて思っていませんか? でも、これは間違い。写真のように、ドアミラーの中では、スモールランプだけを点けている車(右)は、ヘッドライトを点けている車(左)と比べて格段に見えにくくなります。スモールランプだけだと他の車からの発見が遅れたり、見落とされる危険性が高くなります。
また、最近増えてきている照明の明るいトンネル。たとえ、自分が見えていても、周囲に自分の存在を知らせるために、ヘッドライトはONにする必要があります。「トンネルに入る前に点け、出た後に消す」というタイミングでヘッドライトを操作しましょう。

トンネルに入った直後の「暗順応」

図1:暗順応の時間

昼間にトンネルに入ると、急に暗くなったように感じて、眼が見えにくくなります。周囲の暗さに順応して、視力が回復するまでに、若年層は平均8秒、高齢者は平均24秒もの時間がかかるというデータ(図1)も。ヘッドライトの点灯が遅れると、この順応時間の間に後続車をヒヤリとさせることも起きやすくなります。

トンネルでは追突事故が多発!

図2:追突時の前車の動き

車同士の事故で最も多い追突事故を見てみると、トンネルの内外で差が出てきます。トンネル内では、トンネル外と比べ、走行中の前走車に追突する事故の割合が2.3倍にもなるのです(図2)。このような事故を防ぐためにも、視認性を上げるヘッドライトの点灯が重要です。ヘッドライトを点けることでテールランプも点灯するので、追突されるリスクが低くなります。