バイクの音を楽しむ『名車図鑑』19:YAMAHA RZ350

RZ350オーナーのバイクストーリー

「当時、日本中が大騒ぎしたバイクなんですよ」

少年のように目を輝かせながら、オーナーはそう語ってくれた。

「それでなくても軽くてコーナリング性能が良くて馬力もあり750キラーと言われていたRZ250なのに、今度は350。車検もあるしエキスパートの乗るようなバイクだったにも関わらず”どうせならこっちだろう”と大学に入学してすぐ、思い切って買いました。19歳の誕生日に最初の登録をしたんですよね。実家が八王子なので大垂水峠や奥多摩周遊道路なんかによく走りにいきましたよ。その頃、我々多摩地区のバイク乗りはだいたいあの辺に走りにいったものです」

それから35年、初めて買ったオートバイであるRZ350だけに彼はずっと乗り続けている。

「バンドでドラムを担当していたんですが、それもヤマハ。もともと大好きなメーカーだったのでヤマハの看板を勝手に背負っている気持ちで走っていましたね。信号待ちなんかでもこう、周囲の視線を意識しつつ… なんといっても当時のヤマハのバイクの中では最高パワーを誇っていましたから」

最近はなかなか乗る機会も減ってきたのが悩みだというが…。

「それでもたまに乗るといいものですね。車と違って風をダイレクトに感じられるところが。キックや押しがけでエンジンをかける瞬間、10代の頃を思い出します。昔から本当にずっと一緒にいるので… 奥さんよりも関係は長いです」

そう言って、実にいい笑顔をみせてくれた。

転倒したダメージですら愛おしいクランクケース

ダブルRの象徴 フロントWディスクブレーキ

クランクケースには、雪の日の大垂水峠で転倒し出来てしまった傷が残る。今となってはそれも、懐かしい思い出だ。

手入れの行き届いたサイドカバーなどの樹脂パーツ

ダブルRの象徴 フロントWディスクブレーキ

人気の名車なので他の車種に比べると今でも純正パーツは手に入りやすいが、樹脂パーツだけは生産していないのでなかなか手に入らないのだとか。

メーターが表す走行距離はオーナーのバイク人生そのもの

ダブルRの象徴 フロントWディスクブレーキ

35年間、見つめ続けてきたメーター。オーナーが愛車と共に歩んできた旅の歴史がここに刻まれているのだ。

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ハイレゾとは

ハイレゾとは、ハイレゾリューション(高解像度)のことです。ハイレゾは、CDでは入りきらなかった多くの情報量を持ち、レコーディング現場の空気感や、ライブの臨場感を体感することができます。

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YAMAHA RZ350
YAMAHA RZ350

エンジン形式:水冷2ストローク並列2気筒

総排気量:347㎠

全長×全幅×全高:2080mm×740mm×1085mm

車体重量:143kg

最大出力:45ps

最大トルク:3.8kg-m

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