バイクの音を楽しむ『名車図鑑』8:Kawasaki ZXR250

第2位 KAWASAKI ZXR250

あなたがもう一度聞きたいエンジン音キャンペーン
~懐かしのレーサーレプリカモデル(250cc)~

実施期間:2017年6月20日(火)~7月5日(水)(インターネットによる投票)

2位 4,234票獲得
(総得票数 15,328票)

ZXR250オーナーのバイクストーリー

「バイク買うならレプリカだよな」という会話が繰り広げられたモータリゼーション真っ盛りの80年代。中型免許(今でいう普通二輪免許)しか持っていなかった若者たちは、こぞってレーサーレプリカを求めていた。しかも車検が無く維持費が安い250ccを。そしてこの時代はNSRに代表される2ストロークレプリカから4ストロークレプリカへと変化の真っただ中だった。

そんな中、ホンダ、ヤマハ、スズキに遅れを取っていたカワサキから最終兵器かのごとく発売された新型4ストロークレプリカZXR250は見るからに「派手」で「凄そう」な雰囲気を醸し出していた。

先に発売されたZXR750のスタイリングそのままとも言える戦闘的なデザインだけでなく、本格レーサーの証でもある倒立フロントフォークにWディスクのブレーキシステム。MAX21000回転と市販車最高の数値が刻まれたタコメーターを持つエンジン。軽量で高剛性に作られたアルミE-BOXフレーム。とどめは強制的に多量の空気をエアクリーナーに送り込む市販車初となるラムエアシステムの搭載・・・

横文字ばかりで何のことだかさっぱりわからなかったが、当時の僕たちはこのバイクがただものではないことだけはすぐにわかった。バイクに興味を持ち始めたばかりで知識があまりなかった僕でも、ライムグリーンに彩られたこの250ccには胸を躍らせたものだ。

ZXR250が登場して数年後の1993年、ZXR−7を駆るスコット・ラッセルとアーロン・スライトによりカワサキ初の8耐優勝がもたらされた。カワサキ乗りの熱狂はピークとなったものの、レプリカブームはすでに下火となっており、2年後の1995年にZXR250は製造中止となってしまった。

今回の撮影に使われた青白カラーは、馬力規制が行われる前の45psモデルにしか存在しない色。街中で青いZXRを見かけたらそれは紛れもなく「規制前」の車体である。しかもこれは2灯式のヘッドライトを持つ初期型で、耐久レースを思わせるこのデザインに酔いしれたライダーにはたまらない個体となっている。今でもレッドゾーン近くまでストレスなく上昇するこのエンジンの素晴らしさには頭がさがる。

このカワサキ渾身の250ccエンジンは1991年発売のネイキッドバイク「バリオス」にも搭載され、2007年に生産終了するまで国内最後の4ストローク4気筒250ccモデルとして多くのライダーに愛され続けた名エンジンとなった。

ここまでやる?フロント倒立フォーク

ここまでやる?フロント倒立フォーク

250ccレプリカ最後発の意地とも思えるハイスペックなフロントフォークはなんと倒立タイプ。剛性がありすぎで乗りにくいとも言われていたが、当時はカッコよければすべてOKな雰囲気だった。

初期型の象徴、耐久レプリカ丸目 2灯ヘッドライト

初期型の象徴、耐久レプリカ丸目 2灯ヘッドライト

クラシカルな顔つきの初期型ZX250A1/A2の象徴である丸いレンズ。このスタイルはわずか2年しか作られておらず、現在の中古車市場でも流通量はかなり少ない。

カウルからガソリンタンクに伸びる 謎の蛇腹パイプ

カウルからガソリンタンクに伸びる 謎の蛇腹パイプ

「ラムエアシステムのダクト」だと勘違いしているライダーもいると思われるK-CAS(カワサキクールエアシステム)のパイプ。フロントから取り込んだ空気をシリンダーヘッドに送って効率よくエンジンを冷やす機構だ。

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ハイレゾとは

ハイレゾとは、ハイレゾリューション(高解像度)のことです。ハイレゾは、CDでは入りきらなかった多くの情報量を持ち、レコーディング現場の空気感や、ライブの臨場感を体感することができます。

※ハイレゾ音源は、ハイレゾ専用プレーヤーで視聴してください。

Kawasaki ZXR250
Kawasaki ZXR250

エンジン形式:水冷4ストロークDOHC 直列4気筒

総排気量:249㎤

全長×全幅×全高:2020mm×695mm×1115mm

車体重量:171kg

最大出力:45ps/15000rpm

最大トルク:2.6kg-m/11500rpm

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