<新卒採用> 総合職

私を変えた成長の軌跡会員事業系
渋谷 祐香

会員事業系
京都支部
推進課 会員事業係
Yuka Shibutani
渋谷 祐香
(2012年入社)

入社1年目は営業事務。2年目以降は会員事業に従事。地元京都に貢献するイベントを数多く企画して成功させている。

「晴れて……」の願い通じず
雨のイベントで知った人の温かさ

夜中から降り出した雨。
早朝6時、渋谷はほとんど眠ることができず、窓ガラスに無情に打ちつける雨のしずくをじっと見ていた。
「どうしよう、今日のイベント。タケノコ掘りは無理やわ……」
落胆と対応策が頭の中を巡ったが、相手が天気ではどうにもならない。

イベント当日が雨天の場合のシナリオは、もちろん用意していた。
しかし、晴れに賭けたのが裏目に出た。
途方に暮れていたら、携帯のコールが鳴った。
「渋谷さん、雨ですね……」
相手は、このイベントを共催する担当者だった。

打ち合わせは順調だったはずなのに……

渋谷が企画したのは、JAF会員親睦イベント『きらめく竹林ウォーキング&タケノコ掘り体験 in B町』。京都の竹林をウォーキングした後、実際にタケノコ掘りを体験してもらうイベントだ。まるで絵に描いたようなB町の竹林は、知られざる名スポット。昨年もB町でウォーキングイベントを開催し、抽選で参加できない人が出るほどの人気企画となった。そこで今回は、タケノコ掘りの時期に合わせ、さらに充実したイベントとして企画していたのだった。

渋谷は、企画が会社に承認されると、すぐに先方担当者と打ち合わせに入った。前回のイベントと同じ担当者で気心も知れており、打ち合わせはスムーズに進んだ。電話やメールでやりとりしながら、現地に2度足を運び、イベント内容の共有に努めた。竹林ウォーキングはこのコースを歩こう。渋谷は担当者と一緒に実際に歩いた。タケノコ掘りはこのエリアでやろう。渋谷は担当者と一緒に、実際にそこに立った。受付はこの場所で行おう。来場客の誘導は何人で行おう。万が一の雨天時は、タケノコ掘りは中止し、屋内イベントに変更しよう。イベントの大枠から細部まで、しっかりと詰めたつもりだった。

イベント当日の3日前。担当者から電話がかかってきた。当日の天気予報は雨だという。屋内イベントにするなら準備があるため、変更するなら今日中に決めてほしいとの内容だった。
渋谷は、雨天シナリオへ変更する判断は当日の朝とすっかり思っていたため、とても慌てた。すぐさま天気予報を確認すると、降水確率は60%。微妙な降水確率だったため、とてもその場では決められない。タケノコ掘りは、お客様みんなが楽しみにして応募されている。今、屋内イベントに変更して、もし当日雨でなかったら申し訳ない事態になってしまう。迷って、迷って、渋谷は返事を前日まで延ばしてもらうことを担当者に懇願した。

所長の厳しい指摘と隠れたやさしさに感謝した

電話を切った後、内容をかいつまんで課長に報告した。それを受け、課長は所長に報告に向かった。程なく所長の強い口調が耳に届いた。
「今まで何のために打ち合わせしてたん!」
課長が自分の件で、所長に頭を下げている。渋谷は身が縮む思いだった。

勝負はイベント前日。その日まで渋谷は、携帯をひと時も離さずに天気予報を見続けた。大雨でウォーキングさえできない場合はどうするか。ウォーキングはできても、タケノコ掘りができない場合はどうするか。課長や部署の先輩にもアドバイスを受けながら対策を考えた3日間。私の盾になってくれた課長に対して、そして何よりイベントを楽しみに応募してくれたお客様に対して、雨天シナリオは採れなかった。降水確率は、相変わらず60%。渋谷は担当者に、タケノコ掘り決行を伝えた。賭けだった。

渋谷は、賭けに敗れた。
担当者は早朝6時の電話口で、「渋谷さん、雨ですね……」
と言ったきり、しばらく無言だった。渋谷には、長い、長い沈黙だった。
「昨日、決行と決めてしまったので……」
渋谷はようやく、絞り出すように、そう答えた。
すると電話口から、思いがけない答えが返ってきた。
「もういいですよ、渋谷さん。あんた、よう頑張ってくれたし。今から屋内イベントに変更しましょう。今から頑張れば間に合うから、任せてください。渋谷さんもちょっと早めに来てくれはりますか?」
渋谷は耳を疑った。感謝しきれないありがたい言葉に、
「ありがとうございます。はい、もちろんです」
と答え、渋谷は見えない担当者に何度も頭を下げて電話を切った。ほとんど寝ていないのに、驚くほど軽やかにベッドから飛び降り、身支度に取り掛かった。

現地に早めに着けた渋谷は、レインコートをはおり、受付、駐車場の案内と夢中で走り回った。ふと見ると所長の姿があった。
「たまたま来たんや」と言って、駐車場の案内を手伝ってくれた。
「所長、心配して来てくれはったんや」
熱いものが込み上げてきた。

あいにくの雨だったが、ウォーキングは予定通り行うことができた。
ウォーキング後、屋内イベント会場で渋谷は、
「みなさ〜ん、私は昨日、母と一緒にテルテル坊主を10個以上作って、雨が降らないことを祈ってたんです。でも、叶わずに降ってしまいました。ごめんなさい」
と、お詫びの挨拶をすると、あちこちから笑いが起こり、一気に場が和んだという。
来場客は最後に、
「よう頑張ったな」
「屋内イベントもおもろかったよ」
「次回は晴れを期待してるで」
と、次々に渋谷に声をかけてくれた。
また、熱いものが込み上げてきた。

自分が納得、満足するまでやり遂げたい

いたたまれない思いで過ごした3日間。ふがいなさで固まった心が、一気に解ける思いがした。そして、来年も再びこのイベントを提案したいと思った。このままでは終われない。
企画段階からしっかりと雨天対策も計画し、次こそは係わる方々に迷惑をかけることなく、みんなが満足できるイベントとして成功させたい。大学で観光を学び、地域の活性化に貢献できるJAFのイベントを企画・コーディネートすることは、念願の職種である。
はんなり微笑む笑顔の奥に、京女の芯の強さが覗いていた。

※イベント内容、自治体名は架空です。

会員事業の業務
(大規模支部では「会員事業課」として業務を行っています)
会員優待施設の開拓

JAF会員なら割引料金で利用できる施設が「JAF会員優待施設」。より多くのシーンで利用してもらえるよう、優待施設の拡充を行います。

会員イベントの企画・開催

JAF会員とのコミュニケーションの場として、さまざまなイベントを企画・開催しています。会員優待施設や自治体と連携を図るなど、アイディアを出し合って魅力あるイベントにしていきます。

JAF ご当地情報
会員優待情報の発信

いくら魅力的な優待施設をそろえても、会員がそれを知らないことには利用してもらえません。機関誌やWebサイトを通じて、情報発信することも大切な業務です。

会員優待情報
自治体との連携と地域振興

ドライブ観光の情報発信を通じて、地域振興を応援します。JAF会員のボリュームと発信力を地方自治体のために活用し、JAF会員・自治体の双方を盛り上げていきます。

JAFと自治体の観光協定
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