お客様の声
〜JAF ストーリー〜

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2012年4月号

バイク

あのときも暑かった

お客様
釜須征子さん(30) - 兵庫県

釜須征子さんは、昨年の7月、買ったばかりの中型バイクの点検に行くためにバイクショップに向かっていた。

「家の近くで働こうと思って、いろいろ探してて……事務の仕事が見つかったんです。そこに行くのにはバイクがちょうどいいんで、バイクの免許を取ろうと思ったんですよ、中型の。免許を取って、すぐにバイクを買って……」

バイクショップに向かう途中で、タイヤの空気が抜けていることに気づいた。

「触ったらもう前輪がガバガバしてる感じで、ホイールから離れてる感じだったんで、これはあかんなって思って」

JAFに電話した。二輪専用の救援車が向かうと言われて、しばらく待った。やってきたのは松尾博史隊員。

「帽子脱いで、はじめまして、パンクでよかったですかって感じで車から出てこられたときに、あああ、このひと見たことある、この大きなひと見たことあるって思って」

バイクを点検している隊員のあごのあたりに汗がしたたっているのを見て、ますますその思いを強くした。

「作業をしてもらってる途中で、私JAF、はじめてじゃないんですよって、ずっと前に1回助けてもらったことがあるんですよって、暑い日にイベントのところにわざわざ来てもらって子ども助けてもらったんですよって言ったら、白の軽ですかって言われて、そうですって。ああ覚えてますよって……」

6年前だ。征子さんはメリケンパークのイベントに子どもたちを連れて出かけた。

「午前中、会場にいて、お昼ごろになって帰ろうかなって話をしてたら、長男がキーを欲しがったんで、渡したんですよ」

車のなかでひとり2歳の長男がリモコンキーをいじる。飽きてしまったのかダッシュボードにキーを放り投げた。

「ドア開けようと思ったら開かない、みたいな。上の子がなかに入ってて、え?みたいな。窓ガラスよだれだらけになって、そのうち、長男も疲れてきて……」

JAFを呼んだ。すぐにレッカー車がきた。

「隊員のひとがちょっと待ってねちょっと待ってねって……そのときに、隊員のかたが帽子かぶってはったんですけど、汗びっしょびしょ」

松尾隊員もそのときのことをよく覚えていた。

「開いたのは早く開いたんです。ただ、構造的に、開けたあと同じ作業をして鍵を閉めんといかん車種やったんです。だから、30秒もせんうちにうまいこと開いたんで、お子さんあやしてありがとうございました、で話が終わるはずやったんですけど、戻すんに、40分くらいかかりまして」

と、松尾隊員は恐縮した。

そして、昨年の9月。

「あんまりバイクに乗らなかった時期があって、また乗ろうと思ったら、またパンクみたいになったんで、JAFに電話かけたら、また同じ松尾さんがきてくれたんですよ」

松尾隊員によると、2か月ぶりの再会はよくあるが、6年ぶりは珍しいそうだ。

縁、だね、それこそ。
(写真・文=松尾伸弥)

駆けつけた隊員

松尾博史 隊員 46歳

神戸基地。
「バイク好きのかたは見たらわかります」と言うほど、自分もバイク好き。プライドと自信を持ち、率先して二輪車の救援に行く。

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