お客様の声
〜JAF ストーリー〜

94

2013年7月号

エンジン

連絡希望

お客様
パク・キョヒさん(38) - 東京都

パク・キョヒさんは、交換留学生として日本にやってきたのをきっかけに、10年以上、日本で生活している、すてきな女のひとだ。

「もともと専攻は教育学なので、だから、日本語はそんなにうまくないんですけど……」

と、とても流暢に話す。

いまは、大学で韓国語と韓国文化を教えている。

昨年の11月21日。朝8時過ぎ、大学に行くために、甲州街道を都心に向かって走っていた。

車が何度か震えた。信号待ちで止まったときにも、また震えて、そのままエンジンが止まってしまった。

「しかも、そこは、新宿方面で三車線……パニックになっちゃって、車もすごい多くて」

パクさんは、ハザードランプをつけ、車からおりて後続車を誘導した。

「チェリーの派手な色のロングコートを着てて、遠くからよく見えたと思うんです。信号が赤になったときに、携帯を探したんですけど、なかったんです……よりによって」

家に忘れてきたのだ。どこにも電話できない。ますますパクさんはパニックになった。

「たまたま、やさしそうな年配の女性が止まってくれて、どうしたのって……それで、事情を説明して、申しわけないんだけど、携帯を忘れてきたんで貸してもらえないかって言ったら、いいよって貸してくださったんですね」

ところが、大学の電話番号は自分の携帯電話に登録されているので、番号がわからない。財布のなかにJAF会員証は持っていたので、とにかく、JAFに電話した。

やってきたのは、鴫原(しぎはら)幹雄隊員。鴫原隊員も、そのときのことをよく覚えていた。

「いつもは、出動する前にお客さんに電話をして、どういう状況か聞いてからうかがうんですけども、今回はそれができなかったので……印象に残ってますね」

鴫原隊員は、すぐに安全対策をしてから吊り上げ作業をした。

「その場で点検すると、まわりにも迷惑かけるし二次被害を起こす可能性があるので、まずは邪魔にならないところに移動して、そこで点検しました」

ラジエーターのホースが破れて水が漏れ、オーバーヒートを起こしていた。現場での修理は無理だと判断。

「お客さまがいつも行かれているところが安心だと思いますので、ご指定の工場に運びましょうということで……」

レッカー車のなかで、パクさんは大学に連絡をしようと鴫原隊員に携帯電話を借りた。

「でも、学校の電話番号がわからなくて……そしたら、番号案内に電話して聞いてみればって……」

パクさんは、そのとき、来日以来はじめて電話番号案内104を知った。

「鴫原隊員には、ほんとに感謝してます。それと……声をかけてくださった年配の女性。彼女がいなかったらJAFに連絡もできなかった。だから、もしね、これを読んでくださってたら、連絡が欲しいです。お礼が言いたいです」

お心当たりのあるかたは、ぜひ、編集部までご一報を。
(写真・文=松尾伸弥)

駆けつけた隊員

鴫原幹雄 隊員 41歳

八王子基地。
「年々車も進化しておりますので、私たちも新たに学び直すことが多くて、まったく自分では、ベテランとは思えないですね」

このページのトップへ