JAFストーリー

Episode116 高速道路の衝撃

小宮麻由子隊員 37歳。中部受付指令基地。

小宮麻由子 隊員 37歳
中部受付指令室。
「奥さまのお声かな、女のひとの叫び声が聞こえるんですよ。その瞬間にガシャンって音が聞こえて。生きてますかって聞きたいくらいでした」

Episode116  岐阜県●野田千尋さん・67歳/悦子さん・63歳

  今年の3月17日。午後5時ごろ。野田千尋さんと悦子さん夫婦は、東名高速道路を名古屋方面に向かっていた。豊橋に住む娘さんの家に行った帰り道だ。
「ワゴン車です。平成11年からずっと乗ってました」
  美合サービスエリアを過ぎたあたりで、ふいに大きな音がした。
「前輪の左が、パンクしたんです。一気に空気が抜ける感じで……」
  そこは、頻発する渋滞の緩和を目的に、2車線のところを、路肩をせまくして暫定的に三車線にしているエリアだ。
「そこがちょうど、ゆるいカーブやったんです」
  野田さんは、その場所で止まるのは危険だと判断した。
「ゴトゴトゴトゴト、もちろんハザードランプつけて、直線道路になる位置まで動いたんです。いちばんフェンスに近いところへ寄せて止めて、JAFさんに電話しました」

  オペレーターに状況を伝えると、すぐに車外に出るように言われた。路肩はせまく、走行車線に車がはみ出ている。
「まずは避難してくださいと。車のなかにいるのが、いちばん危ないという指示を得たもんで、電話を切らずにね、そのまま、女房に、おい降りないかんゆうて、女房をおろさせて」
  それから、自分も言われたとおり、助手席側から外に出て、ふたりでガードレールを越えた。オペレーターがすぐにNEXCOに連絡すると言ってくれた。ひと安心して、野田さんは電話を切った。

  折り返し、またすぐにJAFから電話がかかってきた。担当したのは中部受付指令室の小宮麻由子職員。
「うしろがよく見える位置で、かつ、追突されても巻きこまれないような場所に避難してくださいと、お伝えしました」
  ガードレールの外側は斜面になっていて、2メートルほど下に一般道路がある。野田さんはすでに車の前方に4メートルほど離れていたが―。
「ダメです、もっと離れてくださいって言われて、それでまた、5〜6メーター移動して、はい、離れましたって言ったとたん、ド〜ンッって」

  トラックが野田さんの車に激突したのだ。そのまま、トラックは右に流れ、中央車線を走行する大型トラックの側面をこすり、左にはじかれ、ガードレールを突き破った。
  重い衝撃音が迫ってきた。野田さんは逃げながら足がもつれた。真うしろを、トラックが斜面をすべり落ちていく。
「トラックが、ぼくがさっきおったとこに落ちてきて、転びながら、瞬間的に、女房がうしろにおると思て、電話持ったまんま、うしろを見たんです。そしたら、女房はフェンスにつかまって……」
  悦子さんも無事だった。転落したトラックの運転手にも怪我はなかった。玉突きなどの二次災害も発生しなかった。

「JAFさんのおかげで、こうやって会話できとるんです」
  野田さんは、生きていることに感謝している。
  小宮職員は言う。
「いいえ、野田さんが、危険だとしっかり判断されたことがよかったのだと思います」
  奇跡ではない。判断力が生命を守るという教訓だ。

(写真・文=松尾伸弥)

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