お客様の声
〜JAF ストーリー〜

142

2018年5月号

タイヤ

ファミリー釣祭り

お客様
梶川淳平さん(45) - 大阪府

 梶川淳平さんは釣りが好きで、小学生の娘さんも釣りが好き。
「うれしいですしね。まぁ、いっしょにできる趣味ですから」
 一昨年の夏、ローカルテレビの釣り番組が主催するファミリー企画に応募して当選した。
「2時間釣って、そのあとバーベキューとかができる企画なんです」

 夏休み中の金曜日。淳平さんは休みを取った。 「午前7時集合でした。淡路島の南なんで、2時間くらいかかる」
朝4時半ころに、家族3人で枚方市を出発した。1時間ほど走り、中国縦貫自動車道から山陽自動車道に分岐して、すぐ—。
「パンって音がしたんですよ。そのあと、急にウィーンっていいだして、挙動がおかしくなって、まっすぐ走れなくなったんですよ」
 大きなトラックが想像以上に多く、恐怖を感じながら、車を左側に寄せ路肩で停車させた。
「まず車を止めて……その瞬間に、もう、ちょっと釣りは無理かなと思たんですよ。でも、とりあえずはJAFに電話しようと思って」

 オペレーターからは、できるだけ車から離れ、安全なところに退避するように強く言われた。三角表示板を後方に置いてから、3人でガードレールを乗りこえた。 「刻々とね、空がね、白々としていくなかでね、遠くから、あれかなっていう……ピカピカしながら、レッカーついたやつが来て……」
 西上恭平隊員が後方警戒車とともに現れた。異物を踏んだのだろう。右側後輪がパンクしていた。 「実は、頼んどいて申しわけないけど、ちょっと用事があって、目標の時間があるんで、なんとか間に合いたいって話をしたんです」
 すると、西上隊員は、スペアタイヤがあればなんとかなるかもしれないと言った。
「車にね、スペアタイヤが載ってたの、知らんかった」  と、梶川さんは苦笑する。 「すぐにトランク開けてくれはって、ああ、スペアタイヤありますと。黄色の細いやつ。その場で作業をはじめてくだはったんです」
 隊員の手ぎわのよさに驚いた。
「タイヤはずして交換して、ちゃんとついてるかどうか確認するから、つぎのサービスエリアまで走ってくれって言われて」
 淡河(おうご)サービスエリアまで先導され、そこではじめて、梶川さんはテレビ番組の話をした。すると、西上隊員は、「ああ、見てます。釣れるといいですね」と言った。
 それがうれしかった、と、梶川さん。結局、集合時間には間に合わなかったが、8時のスタートには間に合い、家族で7匹の鯛を釣ることができた。帰りに、最寄りのタイヤ専門店にも寄った。
「スペアタイヤのままこっちまで帰って、事故になったら、申しわけないじゃないですか。早めに替えてくれって、せっかくアドバイスしてもろたのに……」
 西上隊員にその話をした。
「一期一会の仕事なんで。困っても助かったわって思ってもらえたら、うれしいですね」
 と、笑顔を浮かべた。
(写真・文=松尾伸弥)

駆けつけた隊員

西上恭平 隊員 31歳

三田基地。
「応急用タイヤは、急ブレーキ急ハンドル急加速は怖いですから、気をつけて走行してください」

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